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2013.09.30
認知行動療法における“認知の歪み”について
Category : ブログ
認知行動療法と聞いて、皆さんはどのような治療を思い描くでしょう。「歪んだ考えを修正して気持ちを明るくする」というような内容をご覧になった方が多いのではないでしょうか。
ところで、「あなたの考え方が歪んでいる」と言われたとしたらどう思いますか?わかってもらえないような気がしませんか?そもそも歪んでいるというのは“何を基準に歪んでいる”のでしょう?
私は「認知の歪み」という表現が好きではありません。「認知の偏り」と表現した方がよいと思っています。“認知自体が歪んでいる”のではなく“様々な解釈があるはずなのに一つの考えにこだわる”ようになることが患者様のつらさを作り出すからです。つまり、患者様のつらさを作りだす考え方自体が問題ではなく“他の考えが見えていない”ことが問題であるように思います。
では他の考えが見えるためにはどのようにしたらよいでしょう。考えだけを変えようとしても難しいことが多いです。なぜなら患者様の考えは各人の経験に基づいてそれなりに根拠をもっているからです。考え・認知が変化していくためにはそれ相応の根拠となるような経験が必要です。そのために行動を介して認知を変化させられるといいのではないかと考えています。
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